MILES DAVIS / ATTACK ON DIRECTIONS : COLOGNE 1971 (プレス1CD+1DVDR)
2021年「So What!」レーベル責任監修によるレア・シリーズ第9弾は、1971年11月12日ドイツ、ケルンでのライブを、最新マスタリングも施し最終決定盤として永久保存プレスCDにて。
まず故中山康樹氏を含め全てのマイルス愛好家から絶大の信頼を受け、数々の名盤を生み出した伝説のレーベル「ソー・ホワット」の完全監修を受けて、2020年末より限定リリースされている本シリーズは、内容クオリティーの素晴らしさはもちろん、丁寧なリマスタリングに加えてこだわりの帯付アートワーク、美麗なピクチャー・ディスクのプレス盤ということで、海外ファンの間でもすでに大きな話題を呼ぶことに。
そして本タイトルは1971年怒涛のユーロツアーより、11月12日ドイツ、ケルン公演の模様を、2021年最新デジタル・リマスタリングにてサウンドボードで収録したもので、過去流通同様に放送用音源ゆえコンプリートではやはりないものの、まず現存する中で最も高音質マスターを用いてのマスタリングであり、さらに欠落部の編集を最新技術により丁寧に再編集したことで、全く違和感なく聴けるように。
特に「WHAT I SAY」と「IT’S ABOUT THAT TIME」の間のラジオMCなども丁寧にカット編集され自然に繋ぎ直され、そしてオープニング”Directions”から、M・ヘンダーソンの地響きファンク・ベースを軸に、のたうち回るジャレットのエレピ&オルガンにマイルスが絡み、2人だけのインタープレイから”Honky Tonk”に突入。その後も”What I Say”でマイルスと息ぴったりの狂乱ぶりを展開し、マイルスの突き刺しまくりの後、またジャレットが全面に出て”Yesternow”でも2人のインタープレイ、そしてどファンキーな”Funky Tonk”から”Sanctuary”で狂乱はエンド。
さらに初回100セット限定で、同ユーロツアーからの11月16日イタリア、トリノ公演の模様を、マスター・クオリティー、プロショット映像(2パターン)にて収録したDVD-Rをプラス。
こちら過去には劣悪なビデオや不完全テープも流通していた40分のTVオンエアー・プロショット映像を、近年新たに発掘されたアップ・グレードの映像も含めて2種類収録しており、それぞれマスター起因で一部映像や音声に乱れはあり、コンプリートではないものの、これまで出回っていた映像と比較しても、クリアーかつ、ヒスノイズ等もほとんど無く、この71年ツアー終盤の模様を見事に再現し、しかもそれぞれ別編集が施されており、違った角度からライブを確認できるのもポイント。
また演奏の方もツアーの疲れをみじんも感じさせない素晴らしいもので、特に”Sanctuary”からドラム/パーカッションのドッカンを経て攻撃的な展開に移り、そこから繰り広げられるマイルスのファンキーなワー・ワー・ソロあたりは鳥肌もの。その後も後半キースのソロを受けて哀愁漂うソロをマイルスが披露すると、うねりを上げていたキースのソロまで一転して叙情的に。また骨太なリズムをキープするチャンドラーのドラミングもバンドに見事にフィット。
以上、すさまじい1971年ユーロ・ツアーの中でもトップ・レベルの演奏を「So What!」レーベルが精魂込めて作り上げた本タイトルは、完全限定プレス盤、帯付仕様であり、さらに映像DVD-R付は100セットのみゆえ、ご希望の方はお早目に。
CD : 1. Introduction / DIRECTIONS 2. HONKY TONK 3. WHAT I SAY (incomplete) 4. IT’S ABOUT THAT TIME (incomplete) 5. YESTERNOW 6. Improvisation 7. INAMORATA 8. SANCTUARY
[Recorded at Sartory Festsaal, Cologne, Germany, November 12th 1971 : Soundboard Recording / Original Remastered by VDD 2021]
Limited DVD-R : (TV Broadcast Version 1) 1. Honky Tonk/2. What I Say/3. Sanctuary/4. It’s About That Time/5. Funky Tonk/6. Honky Tonk (TV Broadcast Version 2) 7. What I Say/8. Sanctuary/9. It’s About That Time/10. Honky Tonk/11. Funky Tonk
[Live at Palazzo dello Sport, Turin, Italy 16th November, 1971 : NTSC 4:3 B&W / Stereo /total 80min]
◇Miles Davis – trumpet / Gary Bartz – soprano saxophone, alto saxophone / Keith Jarrett – electric piano, organ / Michael Henderson – electric bass / Leon “Ndugu” Chancler – drums / Charles Don Alias – conga, percussion / James Mtume Forman – conga, percussion