
MILES DAVIS / LIVE AT BOTTOM LINE 1974 (プレス2CD)
2022年「So What!」レーベル責任監修によるレア・シリーズ第20弾は、1974年11月18日ニューヨーク、ボトムライン公演を、最新マスタリングも施したベスト・クオリティーで最長収録した、最終決定盤として永久保存プレス盤にて。
まず故中山康樹氏を含め全てのマイルス愛好家から絶大の信頼を受け、数々の名盤を生み出した伝説のレーベル「ソー・ホワット」の完全監修を受けて、2020年末より限定リリースされている本シリーズは、内容クオリティーの素晴らしさはもちろん、丁寧なリマスタリングに加えてこだわりの帯付アートワーク、美麗なピクチャー・ディスクのプレス盤ということで、海外ファンの間でもすでに大きな話題を呼ぶことに。
そして今回は1974年11月8&日と2日間に渡り出演した、ニューヨーク、ボトム・ラインでのショーより、初日の模様を、元々バンド・メンバーによってレコーディングされた、いわゆるバンド・レコーディング音源のモニター・アンプ・ソースをマスターとし、改めて再構築したもので、とにかく音圧のすごさがハンパなく、このバンドの最大の魅力である、聴く者を圧倒する迫力が鳥肌もので、またマスター起因で部分的にノイズが入る個所や、それを回避すべくモノラル処理されてている個所もプロユース編集にて違和感なくスムーズに補完。
そして短期間参加した謎のギタリスト、ドミニク・ガーモントを含むトリプル・ギター編成というのがまず注目の中、それほど3ギターをフィーチャーしたパートなく、直後コージー&ルーカスのツイン・ギターで充分機能している感も。なお同時期の名ライブとして『ダーク・メイガス』が浮かぶ感じではあるものの、こちらは3月30日のカーネギー・ホールでのコンサートで、そこから半年以上経過しているので、翌年のあの『アガルタ』や『パンゲア』に近い雰囲気が強く、特に「Funk-Prelude Part 1」あたりの迫力は『ダーク・メイガス』を凌駕するもの。
また「HIP SKIP」などはこの2日前にスタジオ・レコーディングしたばかりのナンバーで、続くラストの「What They Do」同様に『ダーク・メイガス』には未収録なのも要チェックで、このあたりから混沌のテンション上がりっぱなしのエンディングまで一気に。
以上、この時期のライヴ音源は稀少かつ、しかもコンプリートはかなり貴重であることも含めて、今回も「So What!」レーベルが精魂込めて作り上げた本タイトルは完全限定プレス盤、帯付仕様ゆえご希望の方はお早目に。
DISC 1 : (First Set) 1. MTUME 2. FUNK -PRELUDE Part 1- 3. MAIYSHA
DISC 2 : (Second Set) 1. Band Warming Up 2. TURNAROUNDPHRASE 3. TUNE IN 5 4. HIP SKIP 5. WHAT THEY DO
[Recorded at Bottom Line Club, NYC, NY, USA November 18th 1974 / Original Remastered by VDD 2022]
◇Miles Davis – trumpet, organ / Sonny Fortune – soprano saxophone, flute / Pete Cosey – guitar / Reggie Lucas – guitar / Dominique Gaumont – guitar / Michael Henderson – electric bass / Al Foster – drums / James Mtume Forman – conga, percussion